1−7:外張り断熱工法の問題点3
問題点3:外装材の垂れ下がりについて
通気胴縁と躯体の間に断熱材を挟み、釘打ちにより固定させた場合、木材の乾燥収縮により次の2パターンの現象が考えられる。
(イ)釘の曲げ強度が十分な場合
(ロ)釘の曲げ強度が不十分な場合
対策
1:垂れ下がりを防止するため、階間ごとに断熱材の下地を3か所は設ける
断熱厚Lを小さくする
断熱材下地の施工について
幅910㎜の断熱材を横張りとし、断熱材下地を等間隔に施工した場合
外張り断熱工法において、断熱材下地を用いずに通気胴縁を外張り用ビスで躯体に留めつけた場合に、ビスを強く留めると断熱材の柔軟性によりビスが沈み、通気胴縁が湾曲した状態で施工される可能性があるため、ビス留をやや緩めて施工してしまうのが現状である。
右の図は、やや熱橋が増えてしまうが、断熱材下地の内々寸法910㎜間隔で施工した場合である。これにより、通気胴縁垂れ下がりを防止することが出来る。
胴差等で通気胴縁を継ぐ場合の断熱材下地の施工位置について
断熱台下地を土台や胴差等の横架材のみに設置した場合、通気胴縁を胴差で継いでいくと、下図のように胴縁の継ぎ目でビスによるひび割れが生じてしまい、外装材の垂れ下がりの可能性がある。
そのため、断熱材下地を階間ごとに3か所設ける場合、右図のようにAとBの断熱材下地を100㎜程度の間隔で、比較的近い位置に設けると効果的である。