1−8:外張り断熱を採用する場合の施工の納まりを提示 1:屋根
1:下地(垂木直行方向45×50)あり+下地なしの二層張り断熱
この屋根の納まりについては、下垂木45×45を施工後、構造用合板を施工していく。
このとき、ボードの継ぎ目は気密テープを貼り、気密層を連続させる。
さらに、防湿層としてポリエチレンシートをボードの外側に貼っていく。
そして横下地施工後、下層の断熱材を下地の間に充填していき、その上に上層の断熱材を下地なしで張っていく。
難点は垂木を2度掛ける手間と、上垂木については上層の断熱材を施工した後に掛けることになるので、施工性の悪さには課題が残ってしまうが、2層張とすることで比較的厚い断熱層を取ることが出来るという利点がある。
2:下地(垂木直行方向45×50)あり+上垂木(2”×4”)間の二層張り断熱
この場合、上下層の断熱材はともに垂木間に充填という形ではめ込んでいく。
熱橋部は生じてしまうものの、充填断熱工法と比べて、熱橋部は垂木直行方法の断熱材下地と上垂木との接点でしか生じることはない。
この工法では、下地なしの場合と比べて、熱橋部により断熱性能はやや低くなってしまうが、積雪や風圧などによる屋根への荷重に対しては下地がない場合よりは強度があるといえる。
3:屋根(2”×10”)充填断熱の場合
ここでは、外壁は外張り断熱として、屋根は垂木2”×10”にHGW16K200mmを充填した場合の納まりを示す。
右図の場合は先張りシートが必要であるが、大壁、真壁両方に適用できる。
この場合、シートの外側は断熱材なので、先張りシートはポリエチレンシートでよい。
但し、補助断熱材の施工が不十分だと、桁の外側で結露を生じる可能性があるので、先張りシートにタイベック等を用いることも有効である。
また先張りシートを施工せずに、屋根の防湿シートを桁の室内側と内装材で挟み込んでも良い。気密層は桁を介して屋根の防湿シートと外壁のボードが連続するので問題はない。
しかし、この納め方は真壁には用いることが出来ない。